丸太小屋の小道具たち① 3次元印刷機
弊社開発室、通称”丸太小屋”にある小道具を少しづつ紹介していきます。
第一弾は3Dプリンターです。
試作、少量生産の道具として今やなくてはならない存在になりつつありますが、ひと昔前には試作時の筐体として削りだしや粘土品、少し高級になると注型品などが使われていました。大企業になると3Dプリンタの1種である光造形機で 試作品を作ることもありますが、どれも単価や機材の値段が高く一般の方や中小企業で使うには少し躊躇してしまいます。
2012年頃から段々と、積層型(溶かした樹脂を積み上げて形をつくる方式)の3Dプリンターが認知され始め、値段もそれなりに安くなってきました。 運が良いことに、私が機構設計を始めた時期と3Dプリンターが普及してきた時期が重なっていたため、 自分で設計したケースやらホルダーやらちょっとした小物をすぐに印刷機に送って実物にすることができました。
初めに購入したのはMakerBot社のReplicator 2 でした。当時は日本に代理店がなかったので直接アメリカから購入して トラブルが起きた時なども、インターネット上の情報を頼りになんとか修理して使っていたのを覚えています。 壊せば壊すほどプリンターの使い方を覚えていったので、その後の新しいモデルが出てきた時も問題なく動かすことができました。現在は主にUP BOX+という機種でABS樹脂を使った筐体製作をしています。
「3Dプリンターで筐体設計なんて頼りない。どうせ試作品だけでしか使えないでしょ」というプロフェッショナルな声が聞こえて来ますが、 3次元印刷には3次元印刷なりの設計技法・芸風があり、それをしっかり認識したうえで設計すれば強度的にも外観的にも 金型・射出成形品に負けないくらいのものを作りだせると思っています。
このあたりの芸風については、また次回以降に書いていきたいと思います。
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