丸太小屋日記 ~オーミック電子の開発室から~

超音波センサーメーカー、オーミック電子の公式ブログです。

3Dプリント

3Dプリント部品へのインサートナット圧入

以前の記事で、3Dプリント部品とインサートナットについて触れましたが、今回はもう少し詳しく設計段階から実際の圧入までの過程を書いていきたいと思います。 ①圧入式インサートナットの選定 圧入式のインサートナットはいくつか種類がありますがどのような…

石膏3Dプリント向け色付きデータの作製

今日はちょっと特殊な3Dプリント部品のデータの作り方を書いていきます。 材料として使うのは石膏です。よく色付きフィギュアなどで使われる材料ですが 今回石膏を使う理由は高温部分に使われるためです。ABSだと変形してくる100℃以上 の環境で使う部品を印…

ASA樹脂という選択

現在、一般的な3Dプリンタの材料としてPLA(Poly-Lactic Acid)とABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)があります。弊社では強度や耐熱性の点で主にABSを使用して試作品や量産品を製造しています。PLAは大型の印刷物でも反りが少ないため、治具などを作るとき…

3Dプリント小技集 ③印刷の向き

今日は3Dプリント時の印刷の向きについて書いていきたいと思います。印刷の向きは印刷時間や部品の強度に関わってきますので、重要なポイントのひとつです。 せっかくですので最近私が作ったこちらの部品を例に見ていきましょう。 Magnet Holder これは高所…

3Dプリント小技集② タッピングネジ VS インサートナット

製品の筐体を設計する場合、大きく分けて2つの部品を設計することになります。 一つ目がケースです。お弁当箱でいうところの箱です。箱の中にいろいろな具材を詰め込んだあと、そのままだと持ち運びしたときに具が溢れてしまいますので、蓋をする必要があり…

3Dプリント小技集 ①反り対策

3Dプリンターを使う方にとって初期設定の次に立ちはだかる問題のひとつが造形物の反りです。 産業用に一般的に使われるABS樹脂は収縮率が比較的高いので、10cm四方以上の大物を印刷するときによく反ることがあります。いろいろな対策があるようですが、私は…

丸太小屋の小道具たち① 3次元印刷機

弊社開発室、通称”丸太小屋”にある小道具を少しづつ紹介していきます。第一弾は3Dプリンターです。 UP BOX+ 試作、少量生産の道具として今やなくてはならない存在になりつつありますが、ひと昔前には試作時の筐体として削りだしや粘土品、少し高級になると注…