栗子隧道と氷筍
2月も半ばに差し掛かってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。先日の寒波では事務所開設以来、初めてトイレの水道管が凍結し1日半水が流れず大変でした。昨日は久しぶりに雪が積もり交通への影響もありましたが、せっかくスノータイヤを履いたのだから少しは積もってもらわないと困ると呑気なことを思うくらいにここ数年は積雪が緩い郡山市であります。
さて、そんな2月ですが今年は会社外への出張、遠征が多くなる月となりそうです。先日の作業車講習に引き続き2/8(水)は山形県は米沢市にある栗子隧道というトンネルに行ってきました。仕事とは関係がないのですが、知り合いの遺構好きな方に誘われて平日ではあったのですが会社から休みをもらい行って参りました。
事前に知らせていたことはトンネルの中に大きなつららが見られること、そこまで行くのに2時間くらい雪歩きをすること、雪歩きのためにスノーシューを用意しておけということでした。
集合場所である道の駅米沢に向かうため、福島県から米沢に抜けた途端に一気に積雪量が増えたことに驚かされ、同じ東北でもまったく環境が違うと思わされました。
無事に登山口に到着しましたが、ここが入口かと思わされるような砕石工場が登山口となっていました。
平日の昼間から砕石工場の受付で「今から山登ります」と言って許可が下りるのかと不安でしたが、受付の方がとても親切な方で手作りのパンフレットを下さいました。
簡単にいうと、山形県から東京方面に行くためには峠を越える必要があり、明治時代からは峠を越えやすくするために山形ー福島間を抜けるトンネルを掘る土木工事が行われ、明治、昭和、平成期にそれぞれ最新の工法でトンネルが作られたそうです。
第1世代、第2世代の道がかなりのアップダウンをしていたことがわかります。
今回の目的地である栗子隧道は第1,2世代の道中にあるため登山口から400mほど登ったところにあることになります。
登山開始です。スノーシューを履くのは初めてでしたが先輩に教わりながら上手く歩くとができました。道なき道をゆっくりと歩いて行きます。道中、雪山ならではの光景に出会います。
雪景色を見ながら歩いていくとあっという間に目的地の栗子隧道入口まで到着しました。
中に入るとそこは異世界でした。
さらに奥に進むと氷筍(ひょうじゅん)と呼ばれる氷のタケノコが生えていました。
かつて明治、昭和初期に作られた人口物と自然の造形とが一体となり何とも言えない荘厳な雰囲気でした。技術が今ほどなかった時代に命がけで山登りをしてこのトンネルを作り上げた先人に敬意を表したいです。まだまだ知らいない東北地方の秘境を今後も機会があれば訪れてみたいと思います。