社員旅行に行ってきました -築地場外~豊洲市場-
2/16(土)に日帰りバスツアーで築地場外と豊洲市場見学に行って来ました。豊洲市場には弊社のセンサーが一部使われており、一度は現地に行ってみようということで今回の社員旅行が決まりました。
朝5時起きで7時前にバスに乗車、4時間ほどかけ築地場外に到着しました。
土曜日ということもあり、場外は人、人、人。外国人も多く大変な賑わいでした。人を眺めているだけでも面白い場所です。
まずは腹ごしらえで海鮮丼屋さんへ。
私はマグロの漬け丼とウニの寿司セットを頂きました。ウニが新鮮でとても美味しかったです。腹ごしらえをしてから場外をぶらぶら。
魚屋さんが多い中、雑貨屋さんもちらほら。私はこのたわしのさわり心地が気に入りました。1時間ほど散策し、次は豊洲市場へ移動です。
まずは仲卸売場へ
が、しかし中は多くの店がすでにシャッターを下ろしており、数十分滞在すればもう何も見るものがないような状況でした。。。業者が使う施設であるとはいえ、せっかく見学ルートなども作ったのだからもう少し施設のデザインという意味で工夫があればと思いました。時間帯が午後だったのもあるかもしれません。施設は閉鎖型で清潔ですが、まだ文化というか人間臭さが無いようでした。
豊洲市場は少し残念でしたが、今回のバス旅行の最大のハイライトはバスガイドさんでした。歌あり、ダジャレあり、落語あり、感動ありの大変愉快なガイドさんでした。福島県は西郷村出身の八巻ふさくさんです。
長時間の移動でしたが彼女がぶっ通しで笑わせてくれたのであっという間に時間が経ちました。バスガイドを通じてここまで芸と人間性が磨かれるものかと感銘をうけました。彼女を見ながら人とのかかわり方やプロとしての在り方を考えさせられました。同時に国の歴史、文化をもう一度見勉強し直す必要があると感じました。日本の文化に対する自分の知識があまりに浅いと感じました。忙しい毎日ではありますが、なるべく時間をみつけて色々な場所に足を運んでいきたいです。
3Dプリント小技集 ③印刷の向き
今日は3Dプリント時の印刷の向きについて書いていきたいと思います。
印刷の向きは印刷時間や部品の強度に関わってきますので、重要なポイントの
ひとつです。
せっかくですので最近私が作ったこちらの部品を例に見ていきましょう。
これは高所作業車用センサーにマグネットを取り付けるためのアタッチメントです。さて、この部品をどの向きで印刷しましょうか。。
原則① アンダーカットがない方向(サポート材が付かなくなる方向)
積層型の3Dプリンタの場合下の部分から形状を作っていく(積み上げていく)ため、
垂直方向に見て初めは形状がなかった部分に後から形状が出てきたりすると
形状が出てくるまでの部分にサポート材と呼ばれる樹脂が付きます。この部品の場合、このような向きで印刷するとサポート材が多くなり、印刷時間の増加とサポート材を剥がすのに時間がかかってしまいます。
よって、原則①に則って向きを決めると下のような向きになります。
原則② 強度が保たれる方向
印刷物の形状によっては力がかかりやすく折れたり剥がれたりしやすい部分が出来てしまうことがあります。この部品の場合、2つの丸穴が開いている箇所が弱い部分であり原則①の向きで印刷すると積層面と力の方向の関係で下のように折れてしまうことがあります。
そこで印刷の向きをこのように変えてみます。すると積層面と力のかかりやすい方向が垂直方向に近くなるため折れにくくなります。
今回の部品は力がかかる場所に用いられるため、サポート材は増えてしまいますが原則②の方向で印刷することにしました。印刷後の部品がコチラ。
基本的には原則①の方向で、強度が関わる場合は原則②も気にしながら印刷方向を決めています。参考になれば嬉しいです。
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工業デザイナー 奥山清行さんのこと
その他にも「デザインは質より量だ!」「日本人は個人でこそ世界で活躍できる!」など彼の名言が詰まった書籍「人生を決めた15分 創造の1/10000」と「100年の価値をデザインする」は特におすすめです。
高所作業車用の安全センサーを作った理由
3Dプリント小技集② タッピングネジ VS インサートナット
製品の筐体を設計する場合、大きく分けて2つの部品を設計することになります。
一つ目がケースです。お弁当箱でいうところの箱です。箱の中にいろいろな具材を詰め込んだあと、そのままだと持ち運びしたときに具が溢れてしまいますので、蓋をする必要があります。この蓋が二つ目の部品で、カバーと呼ぶことが多いです。
ケースとカバーは何らかの方法で固定する必要があります。お弁当箱だとフックや
ゴムバンドなどで固定しますが、産業用の製品ではネジを使うことが多いです。
ネジによる固定には大きくわけて2種類あります。
一つ目はタッピングネジ(写真左)を用いた固定です。ふつうネジ(写真右)とくらべてネジ山の間隔が広いことがわかります。タッピングネジは受け側の材料にねじを食い込ませて固定するものです。この場合、受け側の材料は木や樹脂などになります。日曜大工で木材の固定に使われるモクネジや絵画を壁に掛けるときに壁にねじ込むねじなどはタッピングネジといえます。産業用でも成型した樹脂ケースをタッピングネジで固定することがあります。前職で設計を行っていた車載向けのインテリア製品などではタッピングネジを使っていました。
もう一つはふつうネジとナットを用いた固定方法です。板金の筐体や重量のある金属部品などを固定するときはネジとナットでがっちりと固定することが多いです。
それでは3Dプリント材料を使う場合はどちらの固定方法を使うでしょうか....
実はどちらの方法も使っています!今のところ、下記のように使い分けています。
「小型部品や主要部分外の固定にはタッピングネジ、大型部品やメインの固定部(ケースとカバーなど)にはふつうネジ×インサートナット」
インサートナットを樹脂ケースに埋め込むことで、ふつうネジとナットによる強固な
固定を行うことができます。なぜ主要部にタッピングネジを使わないかというと、タッピングネジの受け側である樹脂のねじボスが割れてしまうことがあるからです。金型を使った射出成型品ですと樹脂が100%近く充填されるのでねじボスにタッピングネジが食い込んでもしっかり受け止めてくれるのですが、3Dプリンタだとプリンタの種類にもよりますが、ねじボスが一部中空になってしまうことがあり割れの原因になります。
そこで、インサートナットを埋め込みます。
インサートナットをセットして、
トンカチでたたきます。
しっかりと入りました。
このような形で3Dプリント品をしっかりとネジで固定できます。タッピングネジよりもしっかりと固定したいという方はぜひ、参考にして頂ければと思います。
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